ARCH

ARCH (Advocacy and Research Centre for Homelessness)は2015年10月に研究者や学生、現場ワーカー、プロボノワーカーなどで設立した市民団体です。2009年より国内外でのホームレス支援政策や取り組みを共同研究してきたメンバーを中心に設立され、現在は東京圏において研究とアドボカシー活動（政策提言）を行っています。東京圏のホームレス支援に関わるセクター全体がより良い方向に進み、連携などが強化されるよう働きかけることを目的としています。

 

ARCH設立のきっかけのひとつとして、私たちの住む東京が2020年五輪・パラ五輪開催地に決定したことがあります。五輪・パラ五輪のような大規模イベントは、社会的・経済的に弱い立場にある人々に対してネガティブなインパクトを及ぼす側面もありますが、その一方で、過去の開催都市の中には後の社会に続くポジティブなレガシーを遺した都市も存在しています。

私たちは五輪・パラ五輪を良くも悪くも一つの機会と捉え、ネガティブなインパクトを防ぐこと、そしてポジティブなレガシーへと繋げること、両者を目指したいと考えています。

そのための手段には、ネガティブなインパクトに対して直接反対運動を起こすアプローチもあれば、社会や政策をポジティブな方向へ導くことで結果的にネガティブなインパクトを抑えるアプローチもあり、どちらも存在することが重要だと考えます。

私たち自身は、海外のポジティブなレガシーをこれまで見てきた経験を活かし、後者に活動の重点を置いています。東京五輪・パラ五輪を中期的なマイルストーンと捉え、ホームレス支援セクターに連携や協働、研究から得られるエビデンス、推進力をもたらすことを目指します。